午後3時すぎ、いつものように「せーのきょうカブ!、鎌田伸一の今日の株式」が始まる——

…と思いきや、
「あれ? 鎌田さん、今日いない?」と感じた方も多かったのではないでしょうか。

この日の「きょうカブ!」は少し様子が違いました。

ラジオNIKKEI・鎌田伸一記者がお休み。
その代打として登場したのは、日本IFA協会会長の正木彰夫さん。聞き手は小沢アナウンサーです。

出典:ラジオNIKKEI

🎤 小沢アナ「今日は正木さんとともにお送りします」

小沢「さて、今日は鎌田さんお休みということで、代打解説は日本IFA協会会長の正木彰夫さんです。よろしくお願いいたします!」

正木「よろしくお願いします。今日はがっつりと市場の動き、読み解いていきましょう。」

——という軽やかな掛け合いからスタート。

相場は大きく上昇。午後3時21分時点で581円高の3万9523円とすでに高値圏を維持していました。

小沢「今日も朝から強かったですよね。正木さん、改めてどんなふうにご覧になりましたか?」

📈 正木さん「いや、これは“ワープ”ですよ」

正木「いやぁ、朝からしっかりでしたね。皆さん、“強い”とお感じになったと思いますが、私はもう少し踏み込んで、“ワープ”が起きたように見ています」

小沢「ワープ? 相場が、ワープする?」

正木「はい(笑)。つまり、普通は値段が段階的に上がっていくものですが、今日はですね、途中の階段を飛ばして、いきなり次のステージにジャンプしたような値動きでした。」

たとえば、午後1時頃、日経平均は先物に先駆けて現物株がリードする展開に。
「先物が先に買われて、現物があとから追いかける」という従来の流れを逆転させ、現物が先に動いたことに注目が集まりました。

正木「つまり、それだけ現物を本気で買っている投資家がいるということです。これは単なる短期筋の先物買いではない。年金、海外勢、事業法人、そういった本物の買い手が入っている可能性が高い」

🌐 背景には“アメリカ発”の好決算

正木「もちろん、背景には米国市場の好調さがあります。特にエヌビディア、そしてマイクロンテクノロジーですね」


• エヌビディアは相変わらず生成AI特需が強く、GPUの需要は衰え知らず。
• 一方のマイクロンは、DRAMやNANDといったメモリ型半導体の代表格。こちらも市場予想を大きく上回る決算内容でした。

正木「“先端技術”と“汎用品”。両方の分野でアメリカの半導体企業が好決算だった。

これは、日本の市場にとっても安心材料になりますよね。」

小沢「となると、やはり今日の上昇も半導体が主役ですか?」

正木「そうですね。特にアドバンテスト、ファナック、SCREENホールディングスといった装置系が買われていますね。」

🔍 銘柄ごとの動きとその背景

銘柄名 コメント
アドバンテスト 日経平均の寄与度1位。検査装置需要に勢い。
ファナック ロボティクス需要、半導体製造とのシナジー再評価。
スクリーンHD プロセス装置、装置全体の需要に波及。

正木「それだけじゃありません。シリコンウエハーなどの素材や、加工工程を担う企業群も買われています。裾野が広がっている、ということですね。」

🛡 防衛関連にも動きあり

小沢「それから今日、ちょっと話題になったのが防衛関連。こちらはどうご覧になってますか?」

正木「そうですね。IHIや三菱重工といった企業ですね。」

この日のニュースでは、NATOが加盟国に対し、防衛費をGDP比5%に引き上げる目標を設定するという報道もあり、日本国内にもその波が波及するとの観測が高まりました。

正木「日本では“防衛産業”という言葉自体が控えめに扱われがちですが、今や地政学リスクは日常的なテーマ。

GDP比での目標化が求められる可能性はあります」

📊 グロース指数・業種別動向もチェック

この日の業種別上昇率ランキングはこうなりました:

  • 位:非鉄金属
  • 位:ガス
  • 位:保険
  • 位:機械
  • 位:海運

一方、精密機器、医薬品、繊維などは下落。ディフェンシブ株には逆風でした。

小沢「グロース市場は下げてますね」

正木「はい。東証グロース250指数は14ポイント安。一時期は勢いがあった中小型株も、今は調整中。ただ、グロースはボラティリティが高い分、調整も早いので、必ずしも悪い兆候ではないと思います。」

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🌍 海外勢の買い越しは11週連続!

番組終盤、投資主体別売買動向の話題に。

正木「今週も海外投資家が11週連続の買い越しとなりました」

つまり、海外マネーの日本株への関心はまだまだ続いている。需給面でも“売り手がいない”状況で、上昇圧力が勝る展開が続いているわけです。

🔮 今後の見通しは? 七夕までは強気?

最後に、今後の相場見通しについて。

正木「櫻井さんが“あと10日間は強い”と話していたと聞きましたが、私も七夕あたりまでは強さが続くのではないかと見ています」

  • 信用倍率が良好
  • 含み益を抱える個人投資家が多い
  • 株価上昇の資金効率が上がっている

正木「夏場の手仕舞いタイミングを見計らう必要も出てきますが、現時点ではしっかりした動きが続くと見ています」

✍ 最後に:鎌田さん不在でも、マーケットは語る

たとえ鎌田伸一記者がいなくても、マーケットは動く——

そして、それを読み解く眼と声があれば、ラジオは今日も私たちの味方です。

この日の「きょうカブ!」は、語り手は違えども、内容は濃密で深く、相場の奥行きを再認識させられるきょうカブ!でした。

来週こそ、あの“鎌田節”が戻ってくるでしょうか?

その前に、今週の上昇が本物だったかどうか、週明けの地合いで確認する必要がありそうです。