午後3時18分。
東京市場の大引けが近づく中、いつものように淡々と、しかし熱を秘めて伝えられる**“今日の東京市場”の実況中継**。
ラジオNIKKEIの鎌田伸一さんが、株式市場のリアルタイムの声を届けてくれました。

📉東京市場は続落。米景気指標の悪化でドル安、金利低下…日本株には逆風
鎌田さんの開口一番、今日はやや難しい相場展開。
「現在、日経平均株価は195円安の3万7551円。トピックスもマイナスで、2756ポイント台です」
どうして下げているのか?──ヒントは昨晩のアメリカ市場にありました。
「ニューヨークダウは下落、でもナスダックは上がった。つまり、全体としては大きく動いてない。でも、出てきた経済指標が悪かった。それでドルが売られ、アメリカの金利が下がった」
ISM非製造業指数(5月)は50割れ、つまり景況感の分かれ目を下回り、ADP雇用統計も3万7000人増と、市場予想を大きく下回る内容でした。
「こうなると“アメリカ景気ヤバいのでは?”という空気になってきますよね。ドル安・金利低下。これは日本株にとっては悪材料。だから今日は全体として弱い」
💡それでも強い!日経平均を支えたのは“3銘柄の半導体”
ただ、すべてが下げたわけではありません。
「日経平均、下支えしてるのはやっぱりアドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテックなんですよ」
なんとこの3銘柄が指数全体を大きく支えている状態。
「これは、昨晩のアメリカ市場で半導体株が軒並み上がったからです」
- NVIDIA +0.5%
- AMD +1%
- Broadcom +1.6%
- TSMC +2%
そして忘れちゃいけないのが、“データセンター銘柄”の大本命──メタ(旧フェイスブック)とアマゾン。
「メタが昨日3%上昇。ザッカーバーグがAIに本気で資金突っ込んでる。アマゾンも100億ドル投じてノースカロライナにデータセンター新設。これが半導体株の強さの裏にある」
🔍明朝5時、“AVGO”の決算で世界が動く?
そして、鎌田さんが繰り返し強調していたのがこの一言。
「明日の朝5時、**ブロードコム(AVGO)**の決算発表があります。これはもう“超・重要イベント”です」
ブロードコムの今の株価は史上最高値更新中。つまり…
「期待がめちゃくちゃ高い。でも、その分、ハードルも高い。もし結果がちょっとでも期待に届かなければ…売られる。で、それが半導体株全体に波及しかねない」
時価総額**1兆2000億ドル(=約170兆円)**という巨人企業の決算が、たった数時間後に控えている。この緊張感。
「朝起きたら半導体株、全然違う景色になってるかもしれませんよ」
💴債券市場の注目イベント:30年国債入札と銀行株の動き
昼間に発表されたのは、30年国債の入札結果。
- 表面利率:2.4%
- 落札平均利回り:2.94%
アナリストからは「入札価格のバラツキが大きく、やや不調」との声も出ましたが、市場全体の反応は穏やか。
「流通市場では午後から長期金利がやや低下。これで銀行株には逆風。特にメガバンクに売りが出てましたね」
🏠積水ハウス(1928)、決算で失速。株価は▲5.9%
そして本日、午後の注目銘柄となったのが積水ハウス。
「売上は15%増。でも営業利益は▲16%。海外事業が53%減益。販促費が増えすぎてしまった」
株価は3051円(▲194円、▲5.97%)まで沈みました。
「アメリカで住宅売るために、インセンティブ(販売促進費)を積んでる。車と一緒ですね。それが利益を押し下げた」
🧭櫻井英明さんと振り返る「今日の株式市場」
番組後半には櫻井さんも登場。
「一喜一憂しないことが大事。意味のない弱気も、根拠なき強気もいらない。大事なのは“社会が本当に変わるタイミング”」
鎌田さんは来週の経済指標に注目します。
「6月12日、法人企業景気予測調査が発表。今年度の企業業績見通しが初めて広く出てきます。そこが焦点になるでしょう」
📊今日の主要データまとめ
指標 | 数値 |
---|---|
日経平均 | 3万7554円49銭(▲192円96銭) |
トピックス | 2756.47(▲28.66) |
売買代金 | 4兆2166億円 |
値上がり銘柄 | 567 |
値下がり銘柄 | 995 |
国内金先物 | 1万5619円(▲24円) |
東京原油先物 | 5万5560円(▲750円) |
📻 ラジオで“相場の息づかい”を感じたい方へ
「きょうカブ!」はラジオNIKKEI「ザ・マネー」内の名物コーナー。
鎌田伸一記者の解説は**平日午後、radiko(ラジコ)**で聴けます!
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