📻ラジオNIKKEI「ザ・マネー」内コーナー
🎙出演:鎌田伸一(ラジオNIKKEI 記者)
6月18日水曜日、大引け直前の東京株式市場を見つめながら、ラジオNIKKEIの鎌田伸一さんが伝えてくれた“きょうの相場のリアル”
「いや〜、強いですね、日本株!」
そう語る鎌田さんの言葉どおり、日経平均株価は300円を超す上昇で、実に4カ月ぶりの高値圏に突入しました。寄り付き直後は170円安だったとは思えない、見事な切り返しとなりました。

🇺🇸 アメリカ株安と小売指標の悪化、それでも日本株は…
前日のアメリカ市場は軟調。NYダウは0.7%安、ナスダックも0.2%下落。背景には、中東情勢の不透明さと経済指標の悪化がありました。
特に注目されたのが、5月の小売売上高。
・前月比:▲0.9%
・4月分も上方修正から一転、マイナスに修正
このように「売上の鈍化 → 金利低下 → 株安」という流れがアメリカで続く中、日本株は逆行高。特に目立ったのが、半導体関連株の強さです。
🔧 半導体セクターが相場を牽引
この日の主役は、まぎれもなく半導体製造装置株でした。
銘柄 | 株価(終値) | 上昇幅 | 上昇率 |
---|---|---|---|
アドバンテスト | 9,653円 | +102円 | +1.07% |
レーザーテック | 16,085円 | +4%以上 | |
ディスコ | 36,840円 | +100円超 |
月曜のアドバンテスト急騰(+10%)に続き、火曜はディスコが+6%、そして水曜はレーザーテックが主役。まるでバトンを渡すように、リレーで半導体株が相場を支えている印象です。
鎌田さんいわく、エヌビディアCEOの発言が材料とのこと。
「中国はアメリカ製の半導体がなくてもAI開発を続けられる」
これにより、“半導体そのもの”よりも、“製造装置”や“素材・化学薬品”に注目が集まる構図に。
日本企業にとっては、アメリカにも中国にも製造装置や素材を提供できる「一番おいしいポジション」にあるというわけです。
🎮 任天堂が高値更新!ゲーム株も連れ高
そしてもうひとつの主役が、任天堂(7974)。
株価 | 終値 | 前日比 | 備考 |
---|---|---|---|
任天堂 | 13,250円 | +810円 | 6%超の大幅高、新高値更新(5月2日以来) |
この勢いに連動して、スクエニ・カプコン・コナミなどゲーム関連株が軒並み上昇。業種別トピックスでは「その他製品」が+4%と、群を抜く上昇率でした。
「明日以降、アミューズメント・ゲーム関連株に物色の流れが波及するのではないか」
と鎌田さんは語ります。
🚗 自動車輸出に関税の影響…5月の貿易統計
一方で、気になるデータも。
本日発表された【5月の貿易統計】では、日本のアメリカ向け自動車輸出が24%減。
・台数:3.9%減
・金額:24%減(3,630億円)
これは、明らかに為替と関税の影響。
対照的にヨーロッパ・中東向けの輸出は堅調というのも注目すべき点です。
📈 本日のまとめ
指標 | 終値 | 前日比 |
---|---|---|
日経平均株価 | 38,851円15銭 | +348円41銭(+0.91%) |
トピックス | 2,880.35pt | +21.40pt(+0.75%) |
プライム売買代金 | 4兆541億円 | |
値上がり銘柄数 | 1,092 | |
値下がり銘柄数 | 461 | |
変わらず | 74 |
終値が高値、寄り付きが安値という「綺麗な陽線」。まさに強いローソク足の形で、今後への期待も高まります。
🧭 明日以降のポイント
明朝はFOMC後のアメリカの金融政策の解釈を受けたスタートが予想されます。引き続き、為替の動き・金利・小売統計、そして半導体・ゲームのセクター動向に注目です。
📡 「きょうカブ!」は、ラジオNIKKEI『ザ・マネー』内で放送されるマーケット解説コーナー。平日3時台のリアルタイムレポートが好評です。