東京市場のクロージング

指標 終値 前日比 騰落率
日経平均株価 39,663円40銭 -14円62銭 -0.04%
TOPIX 2,819.40 -5.09 -0.18%
東京金先物 16,098円 +13円 +0.08%
東京原油先物 60,700円 +480円 +0.80%
出典:ラジオNIKKEI

ラジオトークで振り返る今日の相場

「はい、時刻は3時16分。まもなく大引けです。今日の東京市場、日経平均は…たった2円高。終わってみれば昨日とほとんど変わらないんですけどね。」

鎌田伸一さんの声が、少し肩をすくめるようなトーンで響きます。

• 高値:39,923円
• 安値:39,520円

約400円幅の値動きがありましたが、4万円の大台には届かず。

「取引時間中に4万円をつけたのは7月4日以来。あれから約2週間、39,900円台まで来ては押し戻される…そんな展開が続いています。やっぱり4万円は“心理的な壁”になってますね。」

午後2時頃、オランダASMLの決算発表を控えたタイミングで、半導体関連株が一斉に動きました。

半導体株、ASML決算に振り回される

ASMLの4-6月期決算は…
• 売上高:77億ユーロ(7-9月期もほぼ横ばい見通し)
• 受注高:55億ユーロ(1年前と同水準)

「悪くはないけど、特別良くもない数字でしたね。受注は直前の1-3月期(39億ユーロ)よりは増えてますが、爆発力はない。だから、決算直後に買われた後、すぐに売られたんです。」

たとえば…
• レーザーテック(6920)
午後2時過ぎに**+880円高まで上昇
→ 30分後には1,000円近く下落**

「株価が急に高値をつけたかと思えば、今度は一気に千円近く下げる…。説明しようとすれば、“決算は良かったけど受注が物足りない”とか言えますけど、正直、値動きに理屈はあまり合わないですよね(笑)」

ASMLの地域別売上では…
• 中国:4割減
• 台湾・米国:ともに約4割増

「これは想定通り。アメリカの関税政策を意識して、現地生産を拡張してる動きが見えます。TSMCも台湾国内で活発に設備投資してるので、長い目ではポジティブです。」

個別株:決算サプライズで急騰も

午後のマーケットでは、半導体以外の個別株にも光が当たりました。

• 東宝(9602)
• 終値:9,000円(+861円、+10%超)
• 3-5月期は21%減益だったが、アナリスト予想を上回る数字
• 映画「国宝」など新作ラインナップに期待

「東宝はね、減益決算だったんですが、予想よりはマシだった。それで株価は素直に上昇です。」

• ライフドリンクカンパニー(2585) • 終値:2,174円(+237円、+12%超) • 大和証券が目標株価を1800円→2600円に引き上げ • M&A効果で26年3月期37%増益予想

「飲料業界って人口動態的に伸びない市場ですが、M&Aでシェアを固めた会社は“残存者利益”を得やすい。そういう期待がライフドリンクカンパニーに集まってますね。」

•   フジクラ(5803)

→ データセンター関連需要を背景に上場来高値更新

海外:NVIDIAが1日で24兆円増加の衝撃

米国ではNVIDIAが4%高、時価総額は4兆1600億ドルへ。

「たった1日で24兆円分、時価総額が増えました。エヌビディアの株価上昇は投資家の含み益を増やし、それがまた信用創造を呼ぶ。世界中でこの株がどれだけ注目されてるかが分かります。」

さらに、米銀行決算も堅調。
• JPモルガンの貸倒引当金は前期比-14%減少
• ウェルズファーゴも前年同期比で-18%減少

「つまり、取引先のキャッシュフローが健在ってことです。アメリカ企業の資金繰りが悪くない証拠ですよ。」

明日の注目は?
• TSMCの決算発表(アジア時間)
• 米国半導体株の値動き

「やっぱり明日も半導体関連株が相場を動かすでしょう。日経平均のカギは、どうしてもここにあります。」

今日のまとめ

• 日経平均は**-14円の小幅安**だが、値幅は400円超 • 4万円手前で上値を抑えられる展開が続く • 半導体関連株はASML決算に振り回され乱高下 • 個別では東宝、ライフドリンクカンパニーが材料で急騰 • 海外はNVIDIAが大幅高、米銀行決算も好感

「明日はTSMC決算。半導体の物色意欲はまだ衰えていません。」

📻 鎌田伸一の“声”をもっと聴きたい方はこちら