📊 7月23日 東京株式市場サマリー

指標終値前日比騰落率
日経平均株価41,171円32銭+1,396円40銭+3.5%
TOPIX2,926.38+90.19pt+3.1%
東証プライム売買代金約5兆円規模(推定)
東京金先物16,283円+62円+0.38%
東京原油先物60,100円-580円-0.95%
出典:ラジオNIKKEI

トランプ大統領がSNSで“日本の対米投資80兆円”を発表

鎌田伸一記者の解説によると、今日の急騰劇のきっかけは日本時間午前8時台、トランプ大統領がSNSで突然発表した「日本との関税交渉の成立」。

「日本は私の指示のもと、アメリカに5500億ドル(約80兆円)を投資する。その利益の90%がアメリカに還元される」

…といった“突っ込みどころ満載”の発表内容でしたが、「関税交渉が前進した」という事実が株式市場に好感されたのは確か。

しかも、その後の報道で

✅ 自動車関税 25% → 15%に引き下げ

が確定的となり、日本の自動車株に猛烈な買い戻しが入りました。

🚗 自動車株が軒並みストップ高級!マツダ・スバル・トヨタ・三菱自が爆上げ

業種別騰落率1位・2位は自動車株&銀行株。

銘柄 終値 前日比 上昇率
マツダ(7261) 994.1円 +145円 +17%
スバル(7270) 3,000円台 +400円 +16%
トヨタ(7203) 3,200円台 +390円 +14%
三菱自動車(7211) 480円台 +55円 +13%

特にスバルは、
• 日本で32万台を生産し、アメリカに輸出
• 1台あたり500万円換算で1.6兆円規模の輸出
• 関税が25% → 15%になることで輸入業者負担が1,600億円減少

→ スバルにとって大きな業績メリット
という分かりやすいストーリーがあり、急騰の中心に。

🏭 設備投資関連株も急伸!ファナック・安川電機・SMCに資金流入

トランプの「日本の対米投資80兆円」発言は、
「自動車メーカーがアメリカ現地生産を増やすための設備投資に動く」
という思惑を呼び、ロボット・FA機器関連にも資金が流入しました。

銘柄 終値 前日比 上昇率
ファナック(6954) 6,954円 +730円 +12%
安川電機(6506) 3,237円 +320円 +11%
SMC(6273) 44,600円 +4,460円 +9%

ファナックの米州売上比率は約30%(3カ月で600億円)。

「現地設備投資の拡大=ロボット需要増」という連想が鮮明でした。

🏦 メガバンクも急騰!資金需要増で金利上昇を好感

80兆円の対米投資=資金需要増=金利上昇
このシナリオが意識され、メガバンク株も揃って大幅高。

「金利上昇は通常警戒材料だが、今日は“健全な金利上昇”として受け止められ、銀行株は軒並み高」

と鎌田記者はコメント。

🏢 総合商社・サプライチェーン関連も物色

サプライチェーン再構築の連想から商社株も上昇。

銘柄 終値 前日比 コメント
三菱商事(8058) 3,042円 +120円 年初来高値更新
住友商事(8053) 3,881円 +140円 高値更新
丸紅(8002) 3,068円 +105円 高値更新
豊田通商(8015) 3,435円 +159円 自動車サプライチェーン期待で5%高

特に豊田通商は、自動車関連のサプライチェーン再編の期待が強く、総合商社よりも高い上昇率でした。

📝 今日の鎌田伸一トークのポイントまとめ

✅ トランプ発言で対米投資80兆円が突然発表
✅ 自動車関税25% → 15%引き下げ確定で、自動車株爆上げ
✅ スバルの具体例で輸出関税負担減のメリットが明確に
✅ 現地生産拡大=ファナック・安川電機・SMCなど設備投資関連に買い
✅ サプライチェーン再編期待で総合商社・豊田通商も上昇
✅ メガバンクも資金需要増の思惑で買われる
✅ ただし日本国内の生産移転=GDP減少リスクも内包

明日以降の注目ポイント

•   トピックスは史上最高値まであと9pt
•   決算発表本格化 → 企業ごとの割高・割安判断へ移行
•   自動車株は短期的な買い戻し→決算で現実確認の可能性

「関税引き下げで一時的に喜んでいいのか、長期的には国内生産移転のリスクもある。今後のディールの詳細を見極める必要がある」
(鎌田伸一記者)